NEWS | 2024/08/05 |
【ガーナより】No.73
生きていることが尊い。そう改めて思わせてくれた日本の高校生たち
~日本の高校生ガーナツアーにあったサンマ~
一時帰国を前にして日本の高校生のガーナツアー(ガーナ国内での行程 7 泊 8 日)の添乗をしました。遡る事、去年ガーナ高校生が日本に来た 8 月、日本の高校生と交流し、原宿で元氣祭りよさこいで演舞したその晩開催された東京でのお別れ会の時に「来年はガーナに行こう!!」とよさこい支援会の故中田さんと参加した高校生で盛り上がり、東京でのお別れ会は終了したのでした。本当に日本の高校生はガーナに来るのか?そんな思いでいる中、年が明けて 2024 年となり、あれよあれよという間に日本側ではプロジェクトが着々と進んでいたのです。日本の高校生がガーナの地を訪れるのは今回で2回目で 10 年前にもあったそうです。このツアーは「「ガーナ高校生との交流を通じ、国際的な視野を広げる。負の遺産と呼ばれる奴隷貿易の遺跡を見学し、過去との向き合い方を見つめ直し、差別や人権侵害について考える。」が目的です。現地の高校を訪問、エルミナ城見学、2泊のホームスティと学び多き 7 泊 8 日となったのです。今回、ツアーの添乗を行ない、印象に残ったことがいくつもありました。その一つが、ホームスティ先に行くも放っとかれ、引率の先生に「助けてほしい。」と発信をしてきた生徒がいました。「助けてほしい。」この言葉が発信出来る事がその場所から一歩踏み出せる言葉に感じたのです。そして生徒が安心してその言葉を発信出来る先生がいたこと。生徒にとって先生が安心して頼れる存在だからこそ、抱え込まずに発信出来たのだと思いました。風の噂で学童保育所時代に見ていた子どもが成人して自ら命を落とすという事を知らされた事があります。もう 10 年以上も会っていない子どもだっでしたが、またタラればにしかなりませんが、彼が「助けてほしい。」と発信していたら、誰か受け止める人がいたのなら。。それを思い出さずにはいられないホームスティ先から助けてほしいと発信した生徒の言葉だったのです。生徒と過ごした日々「「子どものサンマ」という言葉を思い出しました。「(ともに過ごせる仲間)「(自分がそこにいてもいい
んだという空間)(友と過ごす時間)仲間、空間、時間の「間」で「子どものサンマ」と言うわけですが、実にこのツアーには「「子どものサンマ」がありました。このサンマはおそらく学童期における「「サンマ」を指すのかと思いますが、参加した高校生 24 人にそれぞれのサンマがあり、それを見ていて改めて「「生きていることが尊い」そう感じたのです。このツアーには卒業生2名も参加していました。学生時代に、ガーナから日本に来た高校生と交流し、その高校生も卒業生と同じに年を取り社会人となり、ガーナの地で再会したのです。生きていることが尊い。生きていればまた再会できる。その再会は近い将来かもしれないし遠い将来かもしれない。唯一無二の存在の個々の高校生から私はこのツアーで学んだ一つは「生きていることが尊い」です。出逢えたことをうれしく思うのです。
2024/7/31 ガーナ挨拶No73 スプートニクガーナ
国分敏子