NEWS | 2025/02/03 |
【ガーナより】No.79
〜映画って素晴らしい~映画鑑賞から学んだこと~
14 年ぶりに日本の冬を経験しました。その中で夏の一時帰国とはまた違ったことを経験することが出来ました。映画館で映画を鑑賞するなんて実に何年ぶりになるでしようか。飛行機で鑑賞する映画も楽しみですが、やはり映画館で観る旬の映画は格別です。新年初のガーナ挨拶はこの映画鑑賞の感想になりますが 、気づかされた事や共感出来たこともありお勧めしたく、2025 年が素晴らしいものになれるよう書きとめておきたいと思います。今回の日本滞在で3本映画を観ました。1本目は『はたらく細胞』です。人間の体内にある細胞を擬人化した設定で笑いあり涙ありの映画で、現時点で大ヒット上映中というのも頷けます。学生時代に赤血球、白血球の働きは学んだもののすっかり忘れてしまっていた事に気づかされ、改めて自分自身の身体を労わりたいと思える作品でした。2 本目は、2020 年コロナ禍に三陸にお試し移住をした青年が主人公の『サンセット・サンライズ』です。これは、1 本目を観た時の予告上映で主人公の「切ないんですか~。」という叫びが印象に残り是非観たいと感じ、鑑賞に繋がりました。人を惹きつける魅せ方って勉強になります。舞台が三陸です。美味しい海の幸が出てきて調理の仕方や食べ方が映し出される度に GEISHA 缶のレシピを考案している私としてはとても興味深かったです。主人公を務めた俳優が三陸滞在中に体重が増え、魚を捌くのが好きになったというのも十分頷けます。こちらも笑いあり涙ありの作品でした。3 本目は『雪の華 ―ともに在りてー』です。この作品は、今回鑑賞した映画の中で唯一実在した人物の話しです。これもまた元旦に観た『はたらく細胞』の予告上映で惹きつけられ、ガーナに帰国する前に観たいと思った作品でした。 「無名の町医者は、どのように日本を救ったのか」プログラムを開いた 1ページ目に書いてある言葉です。この無名の町医者の事をもっと知りたく本作品のプログラムを購入しました。実在した福井藩の町医者「笠原良策」の事をもっと知りたいと思ったのはもちろんの事、この作品の中で心惹きつけられる言葉がありました。 「名を求めず、利を求めず」この言葉を耳だけでなく、目で見る文字として心に留めておきたいと思いプログラムを購入したのが一番の理由です。江戸時代後期、人々を疫病救いたいというぶれない志を持ち、名声を求めず私腹を肥やすことを考えず他者様の為に志を貫いた笠原良策に、黄熱病の研究でガーナの地で命を落とした野口英世を思い起こし、先人たちの大変な努力があって今の私たちが活かされているのだなと思いました。そして私の好きな言葉である「意志あるところに道は開ける=Where there is a will , there is a way」は現在に生まれた言葉でなく、江戸時代後期からあるのだと無名の町医者笠原良策に教えてもらいました。2025 年 1 月、ガーナの子どもたちの為にガーナの地で努めていくと改めて思いました。
2025/1/30 ガーナ挨拶No79 スプートニクガーナ
国分敏子