NEWS | 2017/06/06 | 

【2017.05】 ガーナより

自分にとって活きるテーマは何なのか
~命と支援の関係から感じたこと~

先日、ここガーナで仲良しの日本女子と話をした時のことです。看護の道で活きてきた彼 女と(命)についての話になりました。私も一時帰国の際に小中学校で授業をさせてもらう 際にここ1~2年は、ガーナに住んだからこそわかる(命のたいせつさ)について話をして います。日本に住んでいるとアフリカは(貧しい)(かわいそう)というマイナスイメージ で括られてしまうけれど、そう思われるアフリカの人(ガーナの人たち)は自分から命を落 としたりすることは無い。それは自分たちが一番死に近いところに住んでいることを知っ ているからと小中学生に伝えています。私自身も2015年4月にマラリアに罹りこのまま死 んでしまうのではないか?と恐怖を覚えたことがあります。ある日突然健康だった人が何 の前触れもなく言葉は不謹慎ですがポックリと逝ってしまうこともあります。先日も私の たいせつな友だちのお姉さんが何の前触れもなく持病もなく突然死しました。お金がなく 安いローカルの薬に頼り亡くなる人がいるのもここガーナなのです。小中学校の授業では、 自分自身のマラリアの経験もあってまたマラリアで命を落とした知人の話を含めて話しま した。看護の道で活きてきた彼女は10年以上前にケニアで看護のボランティア経験もあ ります。ガーナでもボランティアナースとして医療の現場を見る中、低年齢の出産やマラリ アで命を落とす人などを見てきています。命の現場で活きる彼女と(支援と命の関係)につ いて互いに活きている道での悩みを話しました。その時に二人してとても納得した答えに 突き当たったのです。※どのような経緯でこの話になったのかは、報告会などで話す機会が ありましたらお伝えしたいかと思います。 二人して納得したという答えとは・・・・ 先進国の人たちはお金を使って先進医療を求める。ガーナの人たちはお金が無い中で死を 受け入れる。 ということなのです。詳細を書かないで答えだけ書いてしまうと誤解が生じかねないです が私たち二人が納得した答えがこれでした。ガーナのお葬式は“踊り狂う出会いの場”とし て言われがちですが、私も日曜日のお葬式に参加した時にそう感じたのも否めません。しか し亡くなった人を想い泣き悲しみ、そして最後には賑やかな踊り狂うお葬式となるのです。 すべてを受け入れて・・・。

さて今回のタイトルは(自分にとっての生きるテーマ)です。ある事物が起きた時、看護 の道で活きてきた日本女子は(命の重さ)について悩み、私は(支援)について悩みます。 事物は同じであっても悩み考える視点が異なってくるのです。しかし、彼女と私の芯たるも のは同じなのです。揺るがない想い・・それが芯です。悩みに向き合いながらもこれからも 邁進していきます。

2017年5月30日 スプートニクガーナ 国分敏子

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