NEWS | 2017/09/20 | 

【2017.09】 ガーナより

Forget も Forgive も、全部ガーナが教えてくれた ~ガーナ人に腹をたて、ガーナ人に支えられてきた~

ガーナに戻ってきて早くも一か月が経ちました。
今夏も一時帰国をする中、母校を始 め小中学校で授業をさせていただくことが出来ました。
アフリカはメディアが発信する 情報で飢餓・貧困・紛争とひとくくりにされがちです。しかし 54 カ国あるアフリカ、 それぞれいろんな顔を持っているのが本当のアフリカです。ここ数年、日本では日本に 居ながら餓死や孤独死があります。こうした胸の痛くなるニュースがあるのも先進国で あると言われている日本の本当の姿なのかもしれません。日本から見たアフリカ・ガー ナ。ガーナから見た日本。私がガーナに住んで感じたことを子どもたちに伝えています。 私の知る限りでは、自分から命を落とす人もいなければ、餓死も孤独死もないと。それ はガーナの人たちが助け合って今日を一生懸命生きているからと。また、日本にいると 考えられないような病気や事故も多く明日が必ず来るとは約束できないから、おうちの 人や大切な友だちとケンカしてしまった時は、どんなに悔しくてもどんなにまだ謝りた くない気持ちでいても“ごめんね”の言葉はなくとも仲直りしてみましょうとも伝えて います。ケンカしたままお別れしたくないよね・・・と伝え、時間が許す限り絵本を読 むようにしました。柴田愛子さんの“ぜっこう”です。
去年は“けんかのきもち”を読 むことが多かったのですが、今年は“ぜっこう”を意識して読むことが多かったです。それはまさに Forget と Forgive をガーナ人から学んだからです。
子どもの授業に於い ては刺激が強すぎるのでソフトな話を主にしますが、大人が対象の話の場になると、少 しだけヘビーな話もしています。何も良いことばかりがあるガーナ生活ではありません。 肌の色による差別偏見。賄賂が融通するブラックアフリカな面。時に悔し涙をこぼし、 声を荒げてガーナ人相手にケンカをする。けれども、そうした中ガーナ人の“Don’t worry” ”No problem”に何度も救われてきたことを話しました。肌の色でからかわれ アジア人であるからからかわれ、絶対に許さないと声を荒げた時に、許しの心を教えて くれるのがガーナ人なのです。

これからも、ガーナ人から学ぶことが多くあるでしょう。
そうしたガーナで感じた他人(ひと)にやさしく自分を大切に・・・をまた来夏の小中 学校の授業、勉強会でお伝えしていきたいと思います。これがわたし(自分)に出来ることだからです。

2017年9月18日 国分敏子

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